チェコはワインの銘醸地だった!初心者のチェコワインの選び方とおすすめは?チェコのドリンクといえば、いちばん最初に思いつくのはきっとチェコビールでしょう。でも、知る人ぞ知る、チェコワインを忘れてはいけません。
最近高級スーパーや東欧ワインを扱うワインショップで、チェコワインを目にするようになり、徐々に取り扱い店舗も増えて、注目されるようになりました。 ここでは、
「チェコワインは見たことがあるけれど、初めてでどんなものなのか分からない」 「まだチェコワインを手にしたことがないけど、興味はある!」 「チェコってワイン作っていたの?」 といった、はじめてのチェコワインを選ぶためのアレコレを紹介していきます!これを読めば、きっとステキなチェコワインに出会うことができますよ。 |
チェコワインはほとんどがモラヴィア地方で作られる<モラヴィア地方ってどこ?>
まずは、チェコの位置から確認しましょう。 チェコは西側にドイツ、南にオーストリア、東にポーランドとスロヴァキアがあり、この4カ国に囲まれています。 モラヴィア地方はもっとも東側の、スロヴァキアとオーストリアの2国境に面している地域です。 チェコの第2都市であるブルノ市と、そのちょうど下オーストリアまでの国境あたりです。 モラヴィア地方には緑の絨毯と呼ばれる大草原をはじめ、 洞窟やワイナリーなど大自然を心から満喫できる自然があり、観光名所としても知られています。 <どんな気候なの?>
チェコは大陸性気候といって、日本と同様の四季が感じられます。 国内でもっとも南東に位置しており、比較的暖かく過ごしやすい地域です。 緩やかな丘陵地帯が広がっていて、ぶどう栽培にはとても適した環境です。 夏は平均最高気温20~25℃と過ごしやすく、時には30℃以上になることもあります。 冬はやはりヨーロッパなので日本よりも寒くなります。 冬の平均最高気温はギリギリ0℃~2℃くらい。夜間はマイナス温度になります。 <赤か白、どちらが得意な産地?>
チェコはドイツとオーストリアに隣接している国。 ドイツやオーストリア、隣国のハンガリーと同様に白ワインが得意です。 そして、チェコで生産されているワインの96%がモラヴィア地方で生産されていて、 ぶどう畑の総敷地面積は16,536ヘクタールです。 ボヘミア地方(北西)でもワイン造りが行われていますが、こちらは662ヘクタールととても小規模です。 上でも少し触れましたが、冬季のマイナス気温によって糖度が凝縮した白ぶどうから、とてもコクのある白ワインを生産することができます。アイスワイン作りも行われています。 <どんな料理に合わせる?>
白ワインは健やかな酸味、口当たりが優しく、フルーティーな味わいが特徴で、前菜やチキン料理、さっぱりとした味わいの料理との相性が抜群です。 主張しすぎない味わいのワインがほとんどなので、素材の味わいを生かした日本料理との相性も良く、普段のテーブルワインとして気軽に楽しむことができます。 糖度の高いデザートワインやアイスワインは、フルーツタルトや季節の果物と合わせることもおすすめです。 <どこで購入できるの?>
ずばり、購入場所はオンラインが人気です。 それは、なぜか。 チェコは国の規模もとても小さく、北海道より小さいです。 チェコのワインは生産量がとても限られているため、大手で大量輸入が困難です。 生産量はとても少なく、ほとんどが国内で消費されてしまいます。 輸出するほど残らないのが実際のところ。 その希少なチェコワインを小さな卸業者が現地で直接買い付けを行っています。 日本国内で販売されているチェコワインは、 現地でボトリングされ、直輸入されている場合がほとんどです。 このような業者はたくさんのスーパーやワインショップに卸売りをするのも難しい場合が多いので、ネットショップを活用しているんです。 チェコからはるばるやってきたワインたちは 日本のワインラバーとの出会いを楽しみに待っています。 参考サイト: DANIEL’S WINE SHOP https://www.danielswine.shop/czech-wine.html でも、どれを選んだら良いか?迷ってしまいますよね。 下記に、ワインメーカーを紹介していきますので、気に入ったメーカーのワインからぜひ自分にあったワインを見つけてみてください。 |
チェコワインおすすめワインメーカー3選!おすすめワインメーカー
その1 ズノヴィン 地方:モラヴィア地方
ズノヴィンワイナリーは1日に平均17,000本のワインを販売するワイナリーで、大きさは中程度です。 昔からの伝統を守りながら、最新の技術を取り入れつつ、トレンドを考慮しながら、消費者に寄り添うワイン作りを目指しています。 世界でチェコワインの名が知られるようになり、世界市場への発展を意識しながら、 どの国でも親しまれるような品質保証や衛生面での安全性もさらに厳しく行うようになりました。 国際品種をはじめ、モラヴィア地方の土着品種の栽培も積極的に行っており、質の高い土着品種ワインを楽しむことができます。 通常のワインをはじめ、アイスワインやストローワインも造っています。 参考サイト: 現地ワイナリー公式サイト(チェコ語版) https://www.znovin.cz/ チェコ おすすめワインメーカー
その2 ラホフェル 地方:モラヴィア地方
ラホフェルワイナリーは、チェコ国内で最大級のワイナリーです。 16のぶどう畑を所有し、それぞれの土壌にあったぶどうを栽培しています。ヨーロッパ諸国で積極的に栽培されている国際品種をはじめ、土着品種の栽培も行っており、中にはとても珍しい品種も見られます。 2012年に新たに新設したぶどう畑と、最新技術の取り入れによって、製造ラインの活発化が行われ、年間生産量が80万本まで到達しました。 観光客向けのワイナリーツアーやレストラン経営、さらには宿泊施設の提供も積極的に行うようになり、ラホフェルワイナリーは大きなグループ企業となっています。 様々な活動を行うことで、国内外の消費者の声に耳を傾け、ニーズに沿った商品や施設を提供していて、ワイナリーの規模と消費者からの信頼はピカイチです。 参考サイト: 現地ワイナリー公式サイト(英語版) https://www.lahofer.cz/en/ チェコ おすすめワインメーカー
その3 ルドヴィグ 地方:モラヴィア地方
ルドヴィグワイナリーは100年以上の間、家族でワイン農園を営んでいます。 ずっと家族代々で住み着いてきた土地で、ぶどうと一緒に生活することで、 自分の土地で育つぶどうたちを誰よりも知り尽くし、高品質なワインを作っています。 真面目な取り組みと、歴史と伝統を守りながらも業務拡大や製造プロセスを改善し続けており、小さいながらも国内で大変信頼されているワイナリーです。 年間約1,500,000リットルのワインを生産していますが、ほとんどが国内で消費されています。 近年は、海外からの需要が高まってきているので、輸出業務にも力を入れるようになっており、日本国内でも少量数が輸入されています。 海外への進出と共に、国際ワインコンクールに出品&受賞を経て、ワイナリーの存在を世界にアピールできるようになりました。 参考サイト: 現地ワイナリー公式サイト(英語版) http://www.wineofczech.cz/09-winery-ludwig/ |
料理に合わせたい美味しいチェコワイン4選!<その1: ズノヴィン ズノイモ テロワール ラチェルタ ヴィリディス ソーヴィニヨン ブラン 2018年 / Znovin Znojmo Terroir Lacerta Viridis Sauvignon 2018>
種類:白ワイン
飲み口:辛口 ラベルに書かれているLacerta Viridisはラテン語で「緑色のトカゲ」を意味しています。この緑色のトカゲは、現地でも大変珍しく特定の地域でしかみることができません。このラツェルタシリーズは、そのトカゲが生息している貴重な土地で栽培されたぶどうを使って造っています。 このワインは、シトラスとグーズベリーのニュアンス、心地よいフルーティーさが印象的です。ライトな肉料理と魚料理との相性が良いです。 <その2:ルドヴィグ マスカット モラヴィア 2018年 / Ludwig Moravian Muscat 2018>
種類:白ワイン
飲み口:中辛口 チェコ土着品種の白ぶどうを使った白ワイン。ぶどうは名の通り、マスカット系です。 滑らかな口当たりはまるでビロードのように、心地よい香りと共にノドを通っていきます。 シトラスの風味と相まって、ブラックカラント、レーズン、熟したアプリコット、夏リンゴ、バニラの香りが鼻に抜けていきます。 チキン料理や前菜、フルーツタルトなどと楽しむことができます。 <その3:ズノヴィン ズノイモ アルチェド アティス グリューナー ヴェルトリーナー 2018年 / Znovin Znojmo Alcedo Atthis Veltlinske Zelene 2018>
種類:白ワイン
飲み口:辛口 香りの第一印象はトロピカルフルーツですが、ローストアーモンドのようなニュアンスも感じられます。 クリームソースのチキン料理、ベーコン、ハードチーズにとてもよく合います。パンプキンスープとの相性もよく、料理を楽しませてくれます。 <その4:ラホフェル サン・ローラン ロゼ 2018年 / Lahofer Svatovavrinecke Rose 2018>
種類:ロゼワイン
飲み口:中甘口 香りはサン・ローラン種の特徴をよく表します。野生苺、苺や赤いグレープフルーツのニュアンスを持ちます。 甘みをたっぷり持ちますが、爽やかさもあります。とてもフルーティーで、飲みやすいです。 エビのカクテルやイチゴベースのデザートとの相性が抜群です。 |
チェコワインのまとめ
いかがでしたか?
これでチェコワインがどのような土地柄で、どれくらいの規模で、どれくらい生産されているか分かったでしょうか。 まだまだ珍しいチェコワイン。 これを機にまずチェコワインを飲んでみてください。今までのワインとは全く違った新しい味わいを発見できるかもしれません。 違った環境で育ったぶどうの味わいをぜひ楽しんでみてくださいね! |