シャルドネ Chardonnay 「白ワインの王女」と言われるシャルドネは、ワイン用白葡萄品種の中で、アイレン種に次ぐ、栽培面積世界No.2を誇ります。世界のワイン愛好家に愛され、ほとんどのワイン生産国で栽培されています。葡萄品種としての個性が目立たなく、決まった味わいの特徴を持たない葡萄ですが、育った土地の気候、土壌、醸造技術や熟成技術の影響をしっかり反映させます。葡萄の育った環境や醸造技術によって驚くほどの表情を見せ、魅力の溢れる葡萄品種です。シャルドネの歴史、特徴、産地、相性の良い料理やおすすめのワインを紹介致します。
歴史 カリフォルニアデイヴィス大学で行われたDNA解析の結果、シャルドネの発祥地はフランスのブルゴーニュ地方だと分かりました。ピノ・ノワールとグエ・ブランの自然交配によって生まれた葡萄品種です。ブルゴーニュ産地のマコネ地区に「シャルドネ」という村があって、シャルドネ種の原産だと言われることもありますが、証明はされていません。
ワインの特徴 葡萄品種としての個性が目立たなく、決まった味わいの特徴を持たない葡萄ですが、育った土地の気候、土壌、醸造技術や熟成技術の影響をしっかり反映させ、味わいのバリエーションに富んだ葡萄品種です。
冷涼な産地で作られたシャルドネはシャープで、高めな酸味を持ちます。ハーブ、シトラスや洋梨のニュアンスが出やすく、ミネラル感が強いです。 暖かい産地で作られたシャルドネはジューシーで、フルーティーです。ヴォリューム感が有り、完熟した白い果実、トロピカルフルーツやシトラスピールのニュアンスが出やすいです。 樽発酵又は樽熟成によって、バニラ、バターやナッツの複雑香りが現れます。 相性の良い食材 ワインのタイプによって合う食材は変化します。強いぶどうなので、魚介類だけでなく、豚や鶏肉も◎。樽熟成したものはクリームやバターを使ったお料理に。
栽培面積 ワイン用葡萄の栽培面積の意味で、シャルドネの世界ランキングは5位で、白葡萄の中では2位(アイレン種に次ぐ)です。世界での合計栽培面積は210,000ヘクタール(2017年のOIVデータ)です。
主な産地 フランスのシャルドネ
最も有名なシャルドネの産地はフランスのブルゴーニュ地方です。ブルゴーニュの殆どの白ワインがシャルドネで作られています。ブルゴーニュ地方の有名なシャルドネが作られている地区はシャブリ地区とコート・ドール地区です。 同じブルゴーニュ地方のシャブリ地区のシャルドネも有名です。シャブリ地区の牡蠣の化石を含む石灰質泥土壌と冷涼な気候がワインのスタイルに決定的な影響を及ぼします。シャブリ地区ではミネラル感が豊富で、とてもシャープな酸味を持つワインが作られています。 コート・ドール地区では豊かな果実味としっかりした酸味のワインが多いです。爽やかですっきりとした飲み口を持ちますが、とても上品です。 ブルゴーニュ地方以外では、シャンパーニュ地方で多く栽培されていますが、ピノ・ノワールとブレンドされ、スパークリングワインの原料になることが多いです。シャルドネだけのスパークリングワインも作られ、「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれています。 アメリカのシャルドネ アメリカのカリフォルニア州でシャルドネが幅広く栽培されています。カリフォルニア州の主なシャルドネ産地はノース・コースト、セントラル・コースト、サウス・コースト、セントラル・ヴァレーとシエラ・フットヒルズです。太平洋に近い産地は比較的に冷涼で、柑橘類をたっぷり感じさせ、るすっきりとした爽やかな味に仕上がるシャルドネが多いです。内陸の方の産地の気候は暖かく、乾燥しているため、南国の果実を思わせるような香りをもつシャルドネが多いです。 ルーマニアのシャルドネ ルーマニア国内でも大人気の葡萄品種です。主にトランシルヴァニア地方、ムンテニア地方とオルテニア地方で栽培されています。合計栽培面積は2,005ヘクタールで、国内ランキングは13位です。トランシルヴァニア地方で栽培されているシャルドネの酸味が高く、爽やかで、フレッシュな果実のニュアンスを持ちます。ムンテニア地方とオルテニア地方で栽培されているシャルドネは南国の果実を思わせます。 その他のシャルドネ産地 イタリア、スペイン、ポルトガル、オーストラリア、チリ、アルゼンチンや南アフリカ等で栽培されています。日本でも最近幅広く栽培されルようになりました。 お勧めのシャルドネ シャルドネ種は東欧でも幅広く栽培され、昔から愛されている葡萄品種です。ご興味のある方はこちらへ。
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