ルーマニアワインと葡萄の品質分類
ダニエルのワインショップで扱っているルーマニアワインのラベルに、
のいずれかが記載されています。
- DOC - CMD
- DOC - CT
- DOC - CIB
のいずれかが記載されています。
ワインの品質に関連する、とても大切な情報が組み込まれていますので、それぞれの文字の組み合わせの意味を説明致します。
まずは、DOCの意味
ルーマニアのDOCワイン
DOCワインはルーマニアの最もグレードの高いワインです。
DOCは「Denumire de Origine Controlata」の略です。発音は「デヌミーレ・デ・オリジネ・コントロラータ」で、日本語の意味は「原産地統制呼称」です。
DOCは、ルーマニア産のワインに対して与えられる認証であり、製造過程及び品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される品質の保証です。ルーマニアの法律では、DOCの基準を満たさないものは、DOCの産地名を使うことが出来ません。
全てのDOCワインは、ラベルに印刷された証印によって識別されます。規定を守らないメーカーはライセンスを失うこともあり、ワイン生産が出来なくなるほどの厳しい罰則があるため、ラベル不当表示や偽物の存在はほぼ不可能です。
DOCのワインは定められた地域の原産品であるとともに、定められた製法で生産・加工・調整されたものでなければなりません。ルーマニアワイン制度の中で最も厳しい基準です。欧州連合(EU)の原産地名称保護(略称PDO)に相当しますが、欧州連合より厳しい部分もあり、ルーマニアだけの独自のルールもあります。
ルーマニアのDOC法では葡萄栽培の場所、葡萄品種、葡萄の純度、収穫期の葡萄の糖度・酸度・PH、葡萄の1ヘクタール辺りの最大収穫量、栽培法、剪定法、ワインのアルコール度数、醸造法、熟成法、ボトリング法などが厳しく規制されています。
DOCワインの特徴(外観、香り、味わい)は各生産地のユニークな特徴(伝統、技術、土壌、気候等)を反映しなければなりません。葡萄の100%がそれぞれの産地で育った葡萄でなければなりません。また、葡萄の純度は100%でなければなりません。ブレンドの場合はブレンドの比率を明確にしなければなりません。
葡萄はヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)種でなければなりません。
それぞれのDOC産地で栽培可能な葡萄品種が決まっているため、各産地のワイン法で特定された葡萄品種以外の品種を利用した場合は、DOCをラベルに表示出来ません。
農業省やそれぞれの産地のワインメーカー協会の代表者が毎年ワインの状態(外観、香り、味わい)を確認してから、DOCの認証が与えられるため、葡萄の栽培とワインの生産の段階で全てのプロセスが法律通りに行われたとしても、DOCをラベルに表示できるとは限りません。
DOCワインを製造することは決して容易ではありませんが、法的な枠組みがしっかり固まっていることから消費者の信頼を得ることができます。DOCワイン法は全体的なワイン品質の向上とそれぞれの産地の名誉の維持のために働く法律です。
2017年のルーマニアワイン合計生産量は4,264,100竡で、DOCワインの生産量は819,510竡(約19.2%)でした。
DOCワインはルーマニアの最もグレードの高いワインです。
DOCは「Denumire de Origine Controlata」の略です。発音は「デヌミーレ・デ・オリジネ・コントロラータ」で、日本語の意味は「原産地統制呼称」です。
DOCは、ルーマニア産のワインに対して与えられる認証であり、製造過程及び品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される品質の保証です。ルーマニアの法律では、DOCの基準を満たさないものは、DOCの産地名を使うことが出来ません。
全てのDOCワインは、ラベルに印刷された証印によって識別されます。規定を守らないメーカーはライセンスを失うこともあり、ワイン生産が出来なくなるほどの厳しい罰則があるため、ラベル不当表示や偽物の存在はほぼ不可能です。
DOCのワインは定められた地域の原産品であるとともに、定められた製法で生産・加工・調整されたものでなければなりません。ルーマニアワイン制度の中で最も厳しい基準です。欧州連合(EU)の原産地名称保護(略称PDO)に相当しますが、欧州連合より厳しい部分もあり、ルーマニアだけの独自のルールもあります。
ルーマニアのDOC法では葡萄栽培の場所、葡萄品種、葡萄の純度、収穫期の葡萄の糖度・酸度・PH、葡萄の1ヘクタール辺りの最大収穫量、栽培法、剪定法、ワインのアルコール度数、醸造法、熟成法、ボトリング法などが厳しく規制されています。
DOCワインの特徴(外観、香り、味わい)は各生産地のユニークな特徴(伝統、技術、土壌、気候等)を反映しなければなりません。葡萄の100%がそれぞれの産地で育った葡萄でなければなりません。また、葡萄の純度は100%でなければなりません。ブレンドの場合はブレンドの比率を明確にしなければなりません。
葡萄はヴィティス・ヴィニフェラ(Vitis Vinifera)種でなければなりません。
それぞれのDOC産地で栽培可能な葡萄品種が決まっているため、各産地のワイン法で特定された葡萄品種以外の品種を利用した場合は、DOCをラベルに表示出来ません。
農業省やそれぞれの産地のワインメーカー協会の代表者が毎年ワインの状態(外観、香り、味わい)を確認してから、DOCの認証が与えられるため、葡萄の栽培とワインの生産の段階で全てのプロセスが法律通りに行われたとしても、DOCをラベルに表示できるとは限りません。
DOCワインを製造することは決して容易ではありませんが、法的な枠組みがしっかり固まっていることから消費者の信頼を得ることができます。DOCワイン法は全体的なワイン品質の向上とそれぞれの産地の名誉の維持のために働く法律です。
2017年のルーマニアワイン合計生産量は4,264,100竡で、DOCワインの生産量は819,510竡(約19.2%)でした。
ラベルを見るだけで、
葡萄の収穫時期が分かる!
CMD, CT & CIBの意味
葡萄の収穫時期が分かる!
CMD, CT & CIBの意味
CMD 葡萄
CMDは「Cules la Maturitate Deplina」の略称で、「完熟期に収穫した葡萄」を意味します。
ルーマニア語の発音は「クレス・ラ・マトゥリターテ・デプリーナ」です。
CMDをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類でなければなりません。又、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CMDを表示することが出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CMD / 産地名」、「Denumire de Origine Controlata - Cules la Maturitate Deplina / 産地名」又は両方が表示されます。
CT 葡萄
CTは「Cules Tarziu」の略称で、「完熟期より遅めに収穫した葡萄」を意味します。「レイトハーヴェスト」又は「遅摘み」と言われることもありますが、国によってレイトハーヴェストの定義が違うため、注意が必要です。
ルーマニア語の発音は「クレス・タールジウ」です。
CTをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類出なければなりません。又、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CTを表示することが出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CT」、「Denumire de Origine Controlata - Cules Tarziu」又は両方が表示されます。
CIB 葡萄
CIBは「Cules la Innobilarea Boabelor」の略称で、「貴腐菌発生後に収穫した葡萄」を意味します。CIBは貴腐ワインのことを指します。
ルーマニア語の発音は「クレス・ラ・インノビラーレア・ボアーベロル」です。
CIBをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類出なければなりません。又、貴腐菌の発生率、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CIBを表示することが出来ません。
CIBのワインは一部のDOC産地でしか生産出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CIB」、「Denumire de Origine Controlata - Cules la Innobilarea Boabelor」又は両方が表示されます。
CMDは「Cules la Maturitate Deplina」の略称で、「完熟期に収穫した葡萄」を意味します。
ルーマニア語の発音は「クレス・ラ・マトゥリターテ・デプリーナ」です。
CMDをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類でなければなりません。又、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CMDを表示することが出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CMD / 産地名」、「Denumire de Origine Controlata - Cules la Maturitate Deplina / 産地名」又は両方が表示されます。
CT 葡萄
CTは「Cules Tarziu」の略称で、「完熟期より遅めに収穫した葡萄」を意味します。「レイトハーヴェスト」又は「遅摘み」と言われることもありますが、国によってレイトハーヴェストの定義が違うため、注意が必要です。
ルーマニア語の発音は「クレス・タールジウ」です。
CTをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類出なければなりません。又、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CTを表示することが出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CT」、「Denumire de Origine Controlata - Cules Tarziu」又は両方が表示されます。
CIB 葡萄
CIBは「Cules la Innobilarea Boabelor」の略称で、「貴腐菌発生後に収穫した葡萄」を意味します。CIBは貴腐ワインのことを指します。
ルーマニア語の発音は「クレス・ラ・インノビラーレア・ボアーベロル」です。
CIBをラベル表示するためには、ワインはDOCという品質分類出なければなりません。又、貴腐菌の発生率、収穫時の葡萄の糖度や酸度に関する規定が産地毎・葡萄品種毎に定められ、それぞれの規定を満たさなければ、DOCのワインであったとしても、CIBを表示することが出来ません。
CIBのワインは一部のDOC産地でしか生産出来ません。
全ての条件が満たされた場合、ワインラベルには「DOC - CIB」、「Denumire de Origine Controlata - Cules la Innobilarea Boabelor」又は両方が表示されます。
まとめ
- DOC - CMD
完熟期に収穫した葡萄で作られた、原産地統制呼称ワイン。 - DOC - CT
完熟期より遅めに収穫した葡萄で作られた、原産地統制呼称ワイン。 - DOC - CIB
貴腐菌発生後に収穫した葡萄で作られた、原産地統制呼称ワイン。
いかがでしたか?
ワインのラベルに対する理解が少しずつ深まれば、ワインの楽しみ方も良い方向に変わるはずです。DOC規定の厳しさが分かれば、どうしてルーマニアのワインがこんなに美味しく出来上がるかも納得していただけるでしょう。これを機に、ルーマニアのDOCワインを飲んでみてください。今までのワインとは全く違った、新しい味わいを発見できるかもしれません。
不明点や分かりにくいことがあれば、いつでも遠慮なく、お問い合わせください。